こんなにも特別な作品に出られるチャンスがあるなんて!
ー Backstage Graffiti ー
越路吹雪さん主演! ブロードウェイ・ミュージカル『アプローズ』!!
この作品は「公開オーディション」が採用されました。
日本初の取り組みとの触れ込みで、これが劇団四季との出会いでした。
今から50年ほど前、昭和47年の7月だったかな。ずいぶん昔の話です。
そのころは、東宝さんを中心にいくつかの作品に出させていただいていました。でも、もっともっとミュージカルに出たくて出たくてたまらなかったその頃のおみつ。
「こんなにも特別な作品に出られるチャンスがあるなんて!」と、この話を知ってすぐに応募した記憶があります(笑
当時の劇団四季は、アヌイやジロドゥといったフランス現代演劇中心にしたストレートプレイの劇団という印象が強め。あとは日生名作劇場やヤクルト名作劇場などの子供むけの作品。それに、宝塚の大スター越路吹雪さんのリサイタルも同じくらいに始まったんじゃないかと思います。
越路さんは宝塚の大スター。さらに劇団四季でのこのリサイタルが大ヒットして『国民的大スター』といった神様のような存在で、とても輝いて見えていました。
どんどん新しい作品をやっていく劇団四季には、ミュージカルに出るチャンスがあるんじゃないか。そんなことを思ったことを思い出します。
オーディションは、過去の出演作品も記載した経歴書での書類審査。
面接審査では『アプローズ』の台本の中からの1シーン。あとは自由選択で1曲歌ったんじゃないかな。
面接会場の真正面に、浅利慶太さんと越路吹雪さん。
そばには山田卓さん(振付)、渋谷森久さん(音楽監督)、内藤法美さん(ピアニスト兼編曲家。越路さんの旦那さん)もいらした記憶があります。
内藤さんとは、お隣さん同士で友達、小さい頃からの知り合いでした。
浅利さんから「どの役をやりたいのか?」と聞かれて、「〇〇の役」と答え、即日「今回はご縁がなかったということで・・・」という連絡がきました。。